どの布団を洗うにも「フトン巻きネット」を使う必要がある、わけではありません。

先日、日曜日に在店している時、布団をお持ちになったお客様がおられました。
おいでになるなりフトン巻きネットを出して来られまして。
ところが、お持ちになった布団は、掛け布団でしかもキルティング加工が中綿まで通っているものでした。
あわてて「この布団はフトン巻きネットを使う必要はありません」と申し上げました。

宣伝しすぎたせいでしょうか。
どの布団を洗うにもフトン巻きネットを使うものだ、と思い込まれたようです。

あらためて、きちんと申し上げます。

フトン巻きネットは敷布団を洗う時に使う

フトン巻きネットは敷布団を洗う時に使うものです。

基本的に、掛け布団や羽毛布団を洗う時にはフトン巻きネットを使う必要はございません

掛け布団などは身体の上にかけるものだけに、中綿や羽毛が片寄ったりヨレたりしないように工夫されています。

敷布団は下に敷くものだけに、中綿と表地が固定されていないものがあります。
こういう敷布団をドラム式の洗濯乾燥機で洗うと、中綿がズレたりヨレたりする可能性があります。
ですから、中綿を押さえつけてズレやヨレが起こらないように、フトン巻きネットを使うわけです。

敷布団にも、フトン巻きネットを使わずに洗濯乾燥できるものがある

敷布団にもいろいろなタイプがあります。

フトン巻きネットの必要性の見分け方中綿と表地がキルティングで縫い止められているタイプの敷布団は、フトン巻きネットを使わずに洗濯乾燥していただいて大丈夫です。

左に、「フトン巻きネットの使い方」のポスターの下に掲示させていただいた図を載せてみました。

このように二通りの敷布団があります。

表地がキルティング加工で何枚かの布をまとめてあっても、中綿が固定されていないタイプの敷布団であれば、フトン巻きネットをお使いください。

中綿までキルティング加工で縫い止めてあるタイプの敷布団は、フトン巻きネットを使わないで洗濯乾燥していただけます。

詳しくはこちらの記事→「フトン巻きネットを使う必要の見分け方

フトン巻きネットを使うと乾燥が非常に遅くなる

フトン巻きネットにも悪い点がありまして、それは乾燥が非常に遅くなるということです。

洗濯乾燥機の「ふとんコース」は70分なのですが、これでは巻いてある表面の部分しか乾燥しません。内側になっている面は濡れたままになります。そのため、裏返して再度フトン巻きネットで巻いていただいて、再乾燥を50分~70分かけていただく必要があります。

全体の所要時間は、2時間~2時間30分くらいかかります。

ですから、使う必要のない布団にはフトン巻きネットを使わないでください。お願いいたします。