コインランドリーでの布団の洗い方をまとめておきたいと思います。
まずは、比較的ご利用の多い掛け布団について。

コインランドリーで布団を洗うメリット

布団を洗濯・乾燥するというと、大きく分けて

  1. 自宅で洗う
  2. クリーニング店や宅配布団クリーニングサービスに依頼する
  3. コインランドリーで洗う

という選択肢があると思います。

布団で眠る女性1.の「自宅で洗う」というのでは、大きく分けて浴槽などで手洗いする方法と、自宅の洗濯機で洗う方法があると思います。
手洗いは大変労力を要しますし、自宅の洗濯機ではよほど大きいモデルでないと布団は入りません。
また自宅洗いの場合、天日干しであれ乾燥機であれ乾燥に時間を要します。

2.の専門店に依頼する方法は、手もかかりませんし仕上がりも保証つきです。
この場合の問題はコスト。安いサービスでも掛け布団1枚につき3000円以上はします。

そこで3.のコインランドリーです。たとえば当店の中型洗濯乾燥機(3・4号機)の「ふとんコース」は1500円(所要時間70分)です。乾燥が足りなくて追加で乾燥機を使ったとしても、100円~300円くらいです。

コインランドリーでは洗えない掛け布団

しかし、コインランドリーですべての掛け布団が洗えるわけではありません。
下記のような掛け布団は洗うことができませんので、ご注意ください。

  1. 真綿(シルク)の掛け布団
  2. 羊毛100%の掛け布団
  3. 古い木綿わたの和布団
  4. 表地に破れがあったり、生地が弱くなっている掛け布団

敷いてある布団木綿わたの和布団に関しては、注意が必要です。
まず木綿わたは、洗うことはできるのですが、洗った後部分的に固まりやすく片寄った状態になりやすいです。また古い和布団は生地が弱くなっていることが多く、ドラム式洗濯乾燥機で洗うことによって破ける可能性も高いです。木綿わたの和布団は、古いものについてはコインランドリーの利用を避けてください。
比較的新しい和布団でも、洗濯ネットなどの利用をおすすめいたします。

また羊毛わたの布団は洗濯乾燥することによってわたが縮みます。
例外として羊毛+ポリエステル繊維が50%以上含まれていると、コインランドリーで洗濯乾燥することができます。

コインランドリーで洗える掛け布団

下記のような掛け布団は、コインランドリーの洗濯乾燥機をご利用いただけます。

  1. 羽毛掛け布団
  2. ポリエステル繊維わたの掛け布団
  3. 羊毛とポリエステル混紡(ポリエステル50%以上)の掛け布団

羽毛布団と手羽毛布団は水鳥の羽根を中綿に使っています。
水鳥の羽根は水をはじく性質を持っているため、コインランドリーの洗濯乾燥機のような水洗いに適しています。

ポリエステル繊維でできたわた入っている掛け布団は、最近では「洗える布団」として売っている製品も多いです。特に「洗える布団」とうたっていない場合でも、洗って問題ないケースが多いです。

掛け布団はからだの上に掛けるものですので、わたが片寄らないようにキルティング加工が施されている布団がほとんどです。そのために、洗濯乾燥機で洗いやすいといえます。

コインランドリーでの掛け布団の洗い方

どれくらいの分量の布団が洗えるか?

よく聞かれるのですが、布団の場合材質や厚みなどが製品によって大きく違うので、一概に「何枚」とは言いにくいです。

当店の洗濯乾燥機の「ふとんコース」を使っていただく場合、だいたいドラムの中に8割程度までは詰め込んでいただいても洗濯には問題ありません。
少しだけ空間的な余裕を持たせていただければ洗濯できます。

1台の洗濯乾燥機に1枚の布団でも、2~3枚詰め込んだ場合でも、料金は同じです。ただし、中で布団が動く余裕もないほどギッチギチに詰め込むことはおやめください。

じゅうぶん乾燥はできるのか?

洗濯乾燥機「ふとんコース」は所要時間70分ですが、たいていの場合この時間内でほぼ乾燥は完了します。

布団は詰め込んでも洗濯には問題ない、と書きましたが、たくさんの布団を詰め込んだ場合乾燥が行き届かないことがあります。
やや湿っぽい仕上がりになってしまうのです。

その場合は、同じ洗濯乾燥機の「乾燥のみ」コースで100円~300円分ほど追加乾燥をしていただくか、乾燥機を使ってください。
乾燥させる前に一度布団を外に出して、湿っている側を外側にしてから乾燥させると、じゅうぶんに乾燥ができます。

洗濯乾燥機のドラムへの入れ方は?

当店のランドリー機器のメーカーであるTOSEI社のおすすめのやり方はこうです。
「掛け布団の中央付近をつまみ、抱えてドラムへ入れてください」

しかし、そんなにこだわる必要もないように思います。
たとえ折りたたんで入れても、ドラムの回転で自然にほどけます。

ただし、古めの布団などで表生地が弱っていたり、木綿わたの和布団など、また不安がある場合は洗濯ネットをご使用になることをおすすめします。
当店には貸出し用の洗濯ネットが備え付けてあり、その中には布団の入る大きい洗濯ネットもあります。
どうぞご利用ください。

洗濯乾燥の料金は?

中型洗濯乾燥機(3号・4号機)の「ふとんコース」は1500円です。
シングルの掛け布団でしたら、こちらでじゅうぶんです。
春夏用の薄い布団なら、2~3枚入ります。

大型洗濯乾燥機(5号機)の「ふとんコース」は1800円です。
ダブルの掛け布団はこちらをご利用ください。
シングルの布団を詰め込んでご利用いただいても大丈夫なので、2~3枚お持ちになった場合は大型をお試しください。

いずれも所要時間は約70分です。

防ダニ加工とは? ダニ駆除の方法とは?

ダニクリンのポスター当店の「ふとんコース」の特徴のひとつは防ダニ加工剤の「ダニクリン」を使用していることです。
これは洗濯乾燥後にダニが寄りつかなくなる「忌避効果」を与えるもので、殺虫剤ではありません。
ですから、人体に有害な物質は使用しておりません。

ダニを駆除したければ、洗濯乾燥をする前に乾燥コースを100円分でいいのでかけていただくことです。
ダニは高温に弱いので、高温の乾燥を5分もかけると死滅します。
その後に「ふとんコース」で洗濯乾燥をしていただくと、ダニ忌避効果が付与されます。

忌避効果の有効期限は約1ヶ月だそうです。

 

いかがでしょうか? 掛け布団の洗い方をまとめてみましたが、皆さまの疑問にはお答えできたでしょうか?
コインランドリーで布団が洗えることをご存じない方もまだ大勢いらっしゃいますので、ぜひご近所の方やご友人にも広めていただければと思います。

併せて「布団の洗い方(敷布団篇)」もお読みください。

【参考記事】
「布団、天日干しで十分だと思っていませんか?」
「布団は年に何回洗います?」